日本画 : Japanese Pigments Paintings 2010

GOLD EXPERIENCE 金箔絵画


wanitora         wanitora

鷹男 空翔るオレ!   
Dragon boy ascend to sky

2010年 白麻紙に岩絵の具、、金箔 116.7×72.7 cm
新生活
New Life

2010年 絹本着彩、金箔(裏箔)  60.6×45.5 cm


この作品は2010年に韓国、ソウルで行った「GOLD EXPERIENCE  日韓現代金箔絵画」という展覧会に出品しました。

特別な歴史や意味を帯びた金箔という画材・技法を現代の絵画表現に取り込もうとしている日本と韓国のアーティストの作品を通じて、現代美術における技法材料の側面に光を当てるとともに、21世紀の絵画の可能性についても思いを巡らす機会を提供することを目的としています。と、キュレーターの原田明和氏(HAD FINE ART代表)。その後、2012年に名古屋で日本巡回展を開催しました。→GOLD EXPERIENCE 2 金鯱によせて

私自身は改めて「なぜ私は金箔を使うのか?」というのを考える機会となった展覧会となりました。同じ材料を使用する他の作家さんとのアプローチを比較する事で、より明確になった気もします。

以下は、今回の展覧会に対する私のステートメントです。

「金箔について」
私は日本の狩野派、琳派といった古典絵画より影響を受け、その保存や修復ではなく、コンテンポラリーアートとしてその技法を用いたオリジナル作品を制作することで、微力ながら古典文化継承の一端を担えればと日々筆を握っています。

金箔を使い始めたのも古典様式への憧憬からですが、金箔作品がもつメタリックな迫力とゴージャス感は、他の素材の追随を許しません。また、金箔を貼る際にできる四角いグリッドは、絵の背景に独特の空間と質感を作り出し、絵具を塗り重ねるだけでは到底出来ない効果を作品に与えることが出来ます。 しかし逆を言えば、箔をバックに張り込み絵を描くだけで、簡単に古典風の、そこそこ雰囲気のある作品を作り出すことも可能です。

古典様式や技法を取り入れつつもその様式や金の質感のみに頼ることなく、独自の絵画性の追求に今後も「金箔」をフル活用していきたいと思っています。


ソウルでは金箔技法のワークショップを開催したり、なかなか充実した展覧会となりました。
日本画の黄金背景2−鷹男のつくりかた

に、メイキングなど少し載せています。良かったらご覧下さいませ。



 

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