絹本着彩 / Japanese pigments, Pure gold color on silk / 176×154cm / 2019
未景展@京都 御寺泉涌寺にて展示
京都東山三十六峯の一嶺、月輪山の麓にたたずむ泉涌寺。皇室の菩提所としても有名である。展覧会「未景2019」展にて、泉涌寺の普段は応接間に使用されている床の間に、大掛け軸「蓮池寝仏図」と、自作の九谷焼きの絵皿を飾らせていただいた。この部屋は御所より移築された東対屋の一室で、江戸中期の画家 望月玉泉による、「列女伝 有虞二妃の図」の見事な襖絵が描かれている。最初に目にした時は、お寺の襖絵にしてはずいぶん色っぽい襖絵だと思ったら、元は皇室の女官たちが住まう一室だったと伺い、なるほどと思った経緯がある。展示場所を決める際、この部屋の床の間というステージに、この襖絵の女人たちがざわめくような、ため息をつくような美しいイケメン仏を描き出したい・・・その想いから「蓮池寝仏図」を制作。彼女たちは喜んでくれただろうか。