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「木村了子展 "Beauty of my Dish -- 私の男体盛り料理」 [美術の窓7月号 2005]

凄いものを見てしまった。恍惚とした表情の男性裸像。胸板から局部にかけて様々なディッシュが盛られている。 今回、日本画の技法で男性裸像を描くのに挑戦したという木村。それが「男体盛り」という発想に行き着くところが独特だ。 本当に料理してしまってどうする!
悪趣味にならないのは、精緻な線による描写が的確だからだろう。むしろ「究極の美食」という洗練された機能美を讃えている。 女性に比べ男性の体温は安定しているため、皿として優秀だという註まであるのだから、本気だ。



wanitora



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